私が大好きな著者の一人、中野信子さんの興味深い記事がありましたので、考察したいと思います。
リア充にも優しくなれる「メタ認知」とは? 脳科学者と心理学者が教える、SNS疲れしない方法-ウートピ
http://wotopi.jp/archives/16246
今やツイッターやFacebookなど、様々なソーシャルメディアで、気軽に友人や興味のある人達の日常や考えを知ることができますよね。
ネットのなかった昔とは違って、簡単に今起こったニュースを知れたり、遠く離れた友人の近況を知ることができる。そして共有の情報を持つことによって、お互いの疎通が通りやすいという利点があります。
でも自分の心理状態の場合によっては、他人のリア充ぷりを見てストレスになることもあります。
アップしている本人には悪気はないと思うのですが、あまり自分に興味のない内容が立て続けにアップされていると、イラッとしたり。
「いいね」されると、「いいね」返しをしなきゃいけないんだろうか、と気遣ってみたり、自分の投稿にコメントがあると何度もチェックして、返信をすることに時間をかけたり。
表現の自由な場なので、人を気にすることはないのですが、人間だもの、比較したい生き物なんです。
意識しないうちに、毎日見ている他人の情報に翻弄されることもあるでしょう。
妬みは、良く言えば「上昇思考」の現れでもあります。
他人のものを見て、「いいなぁ、欲しいなぁ」と思ったりすることが、認識の度合いによっては、妬みという感情にも繋がる場合もあります。
そんな風に、自然と湧き上がってしまう「妬み」や「嫉妬」のようなネガティブと思われる感情。これって、人間が生きる為に大切な要素なんですって。
中野信子さん(以下、中野):妬みと嫉妬があると、個体が生き延びやすくなったり、子孫を残しやすくなるのです。つまり生物にとって、とても原始的な感情で、このふたつの感情がないと生き残りにくい、か弱い存在になってしまうんです。
澤田:ただ、普段から生存本能を意識している人はいないと思いますので、妬みや嫉妬の感情はないほうがいい、と思うのは自然なことです。
(中略)
赤ちゃんレベルでも起こることなんです。「嫉妬は不安の発展形」で、「妬みは苦痛と同ジャンル」だと思っていただければ。
この話を読んで気になったのは、犬や猫にも同じような感情があるのかな?と思いました。
例えば飼い主さんが留守の間に、いつも使っているテレビのリモコンを破壊してしまう行動や、外で違う犬の匂いをつけてくると気にしたり、散歩でも他の犬と仲良くしていると、ムキになったりするのも嫉妬や不満から来る行為なのでしょうか。
と思いながらも、犬ではなくて(笑)
「私のこのモヤモヤした気持ち、どうしたらよいの?」
という時に、「メタ認知」を使ってみることを中野さんはおすすめしています。
メタ認知とは。
メタ認知(メタにんち)とは認知を認知すること。人間が自分自身を認識する場合において、自分の思考や行動そのものを対象として客観的に把握し認識すること。それをおこなう能力をメタ認知能力という。
wikiより
妬みが起こるのは、自分に満足していない状態でもある。
では、その妬みとして第三者に向けられていた感情を、自分の中に問いかけてみます。
「どうして私はあの人に嫉妬しているの?」
または
「なんであのひとの事がムカつくんだろう」
でもいいと思います。
突き詰めていくと、自分の意外な「足りない部分」の答えに遭遇することがあるかもしれません。
実は、私も少し前から「メタ認知」を自分の中で試して、客観的に自分の感情へ問いかけをするようにしてみました。そうすると、自分の中で渦巻いていた感情は、実は自分でも気がつかない認識違いしていた為であったり、自分の欲求が別の部分になることに気がついたんですよね。
自分でも意外なことでした。
気づくことで、その負の感情を手放すことができたので、嬉しくなって、折あるごとに自分と向き合っています。
「私に足りない部分はなにか」を知り、自分の本当の気持ちに気づくことで相手を受け入れたり、その部分を補う努力をしてみたり、華麗にスルーしてみたり、方法は色々ですが、新しい何かに気がつくことで、一歩成長した自分になれるのではないでしょうか。
要するに客観的に自分を捉えながら、自分自身に満足する行動をおこしていけば、妬みの感情を自分で制御しつつ、向上できるポジティブな自分にもなれる!
では逆に、もし自分が妬みの対象になってしまったら?
ということにも、的確に中野さんは的確に述べています。
中野:それに対抗するには、いちいち相手にすることではありません。もっとテレビに出て本を売ること。優雅な生活が最高の復讐です。そのためには、自分がどうすれば満足かを知ることが大切。それを常に心がけるようにしています。
自分がどうなりたいのか、何をしたら満足なのか、自分の欲求を自らが的確に理解することで、満足できる自分になりたいですね。
妬みと嫉妬という感情、分析すると面白いです。
中野さんの本は何冊も持っています。難しいことを平易な言葉で書いていて、とってもわかりやすい。お人柄を想像させる優しい文体も好きです。
また、様々な研究結果に則って説明されているので、時間が経ってから読み直すと新たな発見があり、知識欲も満たされるのでつい買ってしまいます。
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